【400字以内小説】#11 自慢合戦

「自慢合戦」

私は著名な映画監督と会う。その場で「この人は自分のソウルメートに違いない」と勘違いした私は、じつは私は3カ月で300近いアイディアが浮かんでしまい、とても小説には仕上げられそうにないので、そのうちの298のアイディアをあなたにあげたいと言う。映画監督はとても嫌な顔をする。それから撮影用のカメラを私に向けて、「じゃあ話して。1分間に1個のアイディアで、10分間だと10本ぶん。1時間に60本だから、298本ならば5時間……弱? 大長篇過ぎて、とても劇場にはかけられないな。没」

2020/02/21