【400字以内小説】#3 ネコ目ギター科ノイズ系

「ネコ目ギター科ノイズ系」

おととい、私は死んだ。交通事故だった。けれども私は自分が即死したことに気づけなかったので、今朝になって自宅に戻った。私にとっての一番の問題は、問題というよりも「謎は」なのだけれども、では私は帰宅に至るまでの一日半の間どこにいたのか、だった。すると気がついた。私はネコをやっていたのだった。人にかまわれ、ネズミを追い……。その幸福に、私は感謝した。脳裡に轟音が響いた。

2019/07/20