強行軍です。2月22日に日本を出国して、イギリスで開催されている Japan Now というフェスティバルに参加した(している)のですが、24日から28日までの間に計5つのイベントに出演し、かつ4都市を動き回りました。多過ぎだろ。と最初からわかっていたのですが、そうした懸念の700メートル上空をゆく事件多発。まず、24日はノリッジという都市で岡田利規さんとの対談するはずだったのですが、その岡田さんが入国審査で拘束されてしまって、開演時間までにはノリッジに来られそうにない(!)ことが判明。いきなり主要ゲストは俺のみかよ、の珍事態です。しかしワザワイを転じてサイワイと為さん、と物の本にあるように、それまで「朗読は日本語で、1分以内でね」と指示されていて、短すぎて困ったなと思ったのですが、これで岡田さんの分もやれるじゃんと気づいて、けっこう長めに朗読。しかも、そうとう渾身の朗読。なんか大いに受けてしまって、熱いっぱいの会場になりました。翌日は、ロンドンの大英図書館で永井真理子さんと対話。朗読は、「もっと長めにやってください」と各方面から言われてしまって、そういうことならばと本当に本気の本気で『馬たちよ、それでも光は無垢で』を読んで、ほとんど無意識過剰シャーマン状態。イベントそのものも深い語らいに満ちていて、こう、胸に響きました。自分の胸に。そうこうするうちに、このウェブサイト「古川なにがしのむかしとミライ」もオープンしたとの報せが! 関係者(サイトの)全員にありがとう。また、『ミライミライ』のプロモーション・ビデオも予告編が公開されたとの報せが! 関係者(ビデオの)全員にありがとう。俺は頭を下げるぜ。とラップ調に書いてみましたが(意味不明の人は Official Trailer 3 をご覧ください)、26日からは星野智幸さんと地方都市行脚。ノッティンガムとニューキャッスルに二十四時間ごとに前進するわれわれを、素敵な雪が迎えてくれます。まじ寒い。ノッティンガムには Five Leaves Bookshop という魅力的な本屋さんがあって、そこで星野さんとトークできました。とても親密な雰囲気。27日は降雪というか吹雪いているニューキャッスルで、大学構内での対談。星野さんと二人で「日本社会論」?を深めました。で、28日にロンドンに戻るのですが、雪のせいで列車が運休になる! 遅れる! 4時間もかかる! ホテルに入る! 1時間もしないで迎えの車が来る! 会場入りして、「村上春樹と私」なる講演をスタートさせました。すんごいタイトルですが、付けたのは主催者サイドですよ。ここでは、書き下ろしの講演原稿=未発表の村上春樹論を読んで、それからロンドン大学のスティーブン・ドッドさんとトーク。スティーブンさん初め、司会の方はどのイベント会場でも非常にスマートでした。でも smart という英語だと、ちょっとニュアンスが違うな。頭はいいのに、チャーミングな人が多かった。それと、通訳の方は計3名付いたのですが、なんか全員英才?高性能?だった。イギリス、レベル高いじゃん、と自分はしみじみ思いました。というわけで、やっと1日だけの休日。ロンドンは雪です。
20180301